筋肉には種類はあるの?
筋肉に種類がいくつかあるのはご存知でしょうか?
力こぶとか、板チョコ腹筋とか、ししゃものようなふくらはぎ、というような意味じゃないですよ 笑
筋肉を特性によって種類別にしているんですが、その種類です。
筋肉は収縮するということは知っていますよね。
収縮するから腕が曲がるし、膝も伸ばせるし、立ったりしゃがんだりできるんです。これは理科の授業でもやりましたね。
では、この筋肉の収縮の仕方や構成されている組織や見た目などで分類されているのは知っていますか?
今回はそんなお話です。
筋肉の分類
分類方法はいくつかあります。
まずは横紋の組織が目で見て有るか無いかで分類する方法。この場合は横紋筋(おうもんきん)と平滑筋(へいかつきん)で分けられます。
もうひとつはどこに存在するかで分類します。こちらは骨にくっ付いていると骨格筋(こっかくきん)で、内臓の表面などに存在しているものは内臓筋(ないぞうきん)と呼ばれています。
そして、骨格筋は横紋筋で、内臓筋は平滑筋となっています。
しかし、もうひとつ特殊な筋肉が人体にはあります。
それは心臓です。
心臓は自動興奮性のある横紋筋なんです。つまり自発的な信号により活動する筋肉ということですね。心臓の筋肉のことを心筋(しんきん)といいます。心筋梗塞の心筋とはこのことです。
心臓は自分では動かせないですよね。勝手に動きますよね。そのような筋肉は不随意筋(ふずいいきん)と呼ばれています。不随意というのは意図的には出来ないという意味です。
不随意筋には心筋と内臓筋があります。内臓も自分で意図的には動かせないですよね。
これの逆で意図的に動かせる筋肉があります。骨格筋ですね。
自分で力こぶを出したり、口を開けたり閉めたり、足を上げたり下ろしたり、全部意識的に動かせますよね。このような筋肉を随意筋(ずいいきん)と呼んでいます。
骨格筋のほとんどは関節をまたいで存在しています。ちょうどクレーンの油圧部分のように。関節をつくっている2つの骨にくっ付いて、その関節の角度を広げたり縮めたりしているんですね。
でも骨格筋にも例外があって、顔の表情をつくる顔面筋は一方が皮膚に付着しています。
外見上でも分類できる
また筋肉は見た感じでの分類もできるのです。
- 紡錘状筋(ぼうすいじょうきん)
- 筋肉の線維が腱に向かって平行に並んでいる一般的な筋肉
- 羽状筋(うじょうきん)
- 筋肉の線維が中央の腱にくっ付いていて斜めに並んでいる
- 半羽状筋(はんうじょうきん)
- 筋肉の線維が羽状筋の片方部分だけ腱に斜めにくっついている
- 多腹筋(たふくきん)
- ちょうど腹筋のように筋肉が分断されている筋肉。ちなみに分断している部分を腱画(けんかく)と呼んでいる
- 鋸筋(きょきん)
- 筋肉の形状が鋸(ノコギリ)のようになっている筋肉
さらに!
筋肉は1本だけとは限らないんです。
上腕二頭筋とか大腿四頭筋というように複数の本数に分かれている筋肉もあるんです。
上腕二頭筋、大腿二頭筋、上腕三頭筋、下腿三頭筋、大腿四頭筋はそれぞれ2本3本4本の筋肉に分かれているということなんです。
一方の腱は1本なのに他方の腱はいくつかに分かれているものを言っています。
分かれている筋肉を短頭や長頭、外側頭、内側頭、などと呼び分けています。
筋肉の付着部分、起始と停止
もう何度か表現としては出てきましたが、筋肉は骨にくっ付いています。その部分をさらにどっちに付いているかを、分かるように呼び分けています。
まず、筋肉は骨とくっつく前に腱という組織になって骨にくっつきます。この腱は筋肉の両端にあるのですが、筋肉が収縮をした時に動きの少ない方を起始(きし)と呼んでいます。そして動きの大きい方を停止(ていし)と呼んでいます。
しかしもっと簡単に見分ける方法として、体幹中心部に近い方を起始で、遠い方を停止としています。これはどちらが大きく動いているのかを見分けるのが難しいので、分かりやすくするためです。
筋肉は関節を隔てて存在しています。顔の筋肉をのぞいて、筋肉は必ず関節と関係しています。関節の詳しい構造について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
結論
筋肉は一見単純なようで複雑で特殊な構造をしているんですね。
分類もこれだけ多いなんて普通知らないですよね。
でも私たちはこの筋肉のおかげで食べることも歩くことも、手をつなぐことも、抱っこすることもできるんですね。
逆に言えば筋肉がなければ何も動かないし、筋肉がコントロール効かなければ好きなように動けないんですね。
筋肉のおかげで美味しいご飯も食べられるし、好きな人ともデートできると思うと、とても神秘的というか、陰の立役者って感じじゃないですか?
これからも好きに動いたり、好きなことをしたりするためには筋肉をいたわり、大事にし、メンテナンスして、いつでも使えるように鍛えておく方がいいですよね。
使い物にならなくなったらなんにも出来なくなってしまいますよね。
筋肉に感謝しましょうね。
筋肉の詳しいお話の次は背骨の詳しいお話も併せてご覧ください。
骨粗しょう症と骨の詳しい関係など、骨を丈夫にしたい方はこちらもご覧ください。
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