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ここぞという時の最大筋力を出す方法

限界突破??

人間は不思議な力が秘められていることがあるんですね。

だれしも限界にぶちあたったことはあると思います。スポーツでも普段の生活でも。

たとえばトレーニングで10回が限界が来ることもあるし、100kgが限界になるかもしれないですよね。

人間は必ず限界があるものです。

でもこの限界も突破することができるんです。

ここぞという時に力を発揮したいですよね。

まず最大筋力について

力の発揮の話のまえにまずは、最大筋力についての説明が必要だと思います。マックスパワーですね。

最大筋力は大脳からのインパルスの頻度と、筋繊維の数とタイプによって決まります。

筋繊維の数とタイプに関しては筋トレをして大きくしていく必要があり、時間がかかるものです。

しかし、瞬時に力を発揮するとなると、筋トレだけでは叶いません。それには大脳からの電気刺激の増大が必要となるわけです。

大脳からの興奮刺激と現段階の筋繊維の太さが掛け合わされて最大筋力が出されるのですね。

どんな方法?

限界突破の具体的な方法は、なんと「かけ声」もしくは「気合い」なんです。

え?そんなんで?

と感じるかもしれませんが、実はこれが効果的。

よく、スポーツの現場で自分を奮い立たせるように声をあげて気合いを入れているのを見かけたことがあると思う。

また、ラケットやバット、パンチやキックなど力をはっきする瞬間に声を出すことがあると思います。これも限界突破の気合いなのです。

2種類の限界

人間には限界が2種類あると言われています。

一つは「心理的限界」、もう一つは「生理的限界」です。どういうことかというと、精神面での限界。これはわかりやすいですよね。

「もういやだな〜」「やりたくないな〜」「つかれたな〜」というふうに心理的な限界があります。

もう一つの「生理的限界」とは肉体的な意味での限界ということです。かりに心理的な限界が皆無な状態があったとします。力をどんどん使います。そうするといつかはエネルギー切れが起こり限界がきます。これが生理的限界です。この生理的限界はエネルギー切れの時もあれば、筋繊維じたいが破綻した状態もあるし、筋肉中に疲労物質などがたまり化学的に筋肉が活動ができない状態になることもあります。

これが生理的限界です。

私たちはこの2つのどちらかで動きの限界がきます。しかし、だいたいは心理的な限界が先だと言われています。

敵は心理的限界!

この心理的限界をいかに超えるかが限界突破のポイントなんですね。

なぜなら、生理的限界はその同一の個人であれば比較的一定しているからです。ドーピングでもしない限り体内の生理的バランスは安定に保たれているわけだし、急にエネルギーが増えるわけでもないし、一瞬で疲労物質が消えて無くなるわけでもないですからね。

でも心理的限界は同一個人でもかなり不安定で、変化が大きいからです。

こんなときはなかったでしょうか?

学生時代、体育の時、走っていてすごく疲れて休みたいなと思っているときに、気になる異性が見えたら、ちょっと元気が出てきた、というような。

人間の心理状態は刻々と目まぐるしく変わっており不安定なものなんです。

限界突破はこの心理的な部分にスイッチを一時的に入れて、ブーストさせるものです。

1つの実験

1つの実験がなされました。

下肢の伸展筋力の力の発揮の変化をみる実験です。

膝を思いっきり伸ばしてそのときに発揮された筋力のピークが61.5kgでした。ピークを超えて筋力が弱まる局面で自発的な「気合い」を入れてもらいました。そうしたらなんと最大筋力は74kgにまでアップしたのです。

自力の最大筋力を気合いだけで超えてしまったのです。これは割合にして20%アップなんです。

呼吸とも関連している

これは気合いによる限界突破の派生のようなもので、呼吸とも関連がみられています。

一般に息を吸う時は促通性があり、息を吐く時には抑制性があると言われています。分かりやすくいうと、息を吸う時は効果が促進されやすくて、息を吐く時には効果が抑制されやすい、ということです。

これを利用したものがリラクゼーションです。リラクゼーションでは息を吐く方を重要視します。深く長い息を吐くことを意識しますよね。これは体内の興奮状態を抑制させる効果があるからです。

話は戻して、力を発揮するにはこの他に息を止める時というのがあります。

私たちも日常でなにか重いものを持ち上げる時につい息が止まることがありますよね。これは息を止めることで力が発揮されやすくなるためです。

でもこれをも上回る力の発揮方法があります。それがなんども説明している「かけ声」や「気合い」なんです。

データによると、かけ声や気合いは筋力の、特に筋力上昇率に影響が著しく高いというものです。これによると気合いを入れた時に筋力上昇率はなんと196%にまで達するというのです。

筋力上昇率は簡単に言えば筋力の立ち上がりスピードですね。瞬発力です。

気合いを入れると一瞬で最大筋力まで達するというのです。

ですので、重量挙げやハンマー投げなど一瞬の力が必要なときは気合いやかけ声を入れると良いのですね。

結構選手たちやってますよね。

余談

ここからは余談ですが、一応実験もされている内容です。

いままで説明してきたのは気合いが心理的限界の突破に良くて、瞬発的に効果がある、でした。

しかし、それ以外でも限界突破は可能です。それは薬物や催眠です。

一般的ではないので余談なのですが、これも限界突破には違いありません。実際、人類の歴史を振り返ると、労働者を働かせるのに薬物を使用していた記録や、スポーツ選手も薬物を使用していたという記録が残っています。

薬物は心理的作用と生理的作用のどちらにも作用して、一定期間大きな力を発揮することができるようになります。

また、催眠暗示も限界突破に有効です。

この場合は薬物と違い体内に何かを入れるのではないので、おそらくは心理的限界の突破だと思います。

実験である女性では催眠暗示がかけられていない時よりも催眠暗示のときに57%も筋力がアップしたことがありました。

この女性は子どもの頃から母親から「あまりひどい運動をすると、ぜんそくがでますよ」と言われて育ってきました。

しかし催眠暗示では心と脳のブレーキが外されたので57%もの筋力アップをすることができたのです。

やっぱり心理的なブロックが限界を作るんですね。

「最大の敵は自分」という言葉の意味が少し分かったような気がしますね。

※参考書籍<丸善出版「スポーツサイエンス入門」田口貞善、矢部京之助、伊坂忠夫 編>

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